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磐城三十三観音 十番札所 出蔵観音

   明治十二年(1879)、東京帝国大学は印度哲学科を開講した。ときの総長加藤弘之は、迷うことなく原 坦山を抜擢したのである。坦山は法名で覚仙とも号した。名は良作。文政二年(1819)十月、磐城平藩士新井勇輔の長男として生まれた。神林復所の推挙により十二歳で昌平黌(東京大学の前身)に学ぶ。昌平黌では頼山陽の息、頼三樹三郎と机を並べたという。天保十一年(1804)禅門に入り、叡山に上って天台も学ん...