fc2ブログ

Entries

磐城三十三観音霊場 第十四番礼所 笛ヶ森観音と馬玉観音  2007年9月

・笛ヶ森観音

 笛ヶ森 聞きてたずねて 来て見れば
  笛はなくして 森の名ぞかし

 岩城隆行の第三子岩崎三郎は、隆久と称して舟尾の笛ヶ森に砦を構築したと史料にあるからして、隆久が正応年間(1288~93年)に海福山慈眼寺をもこの地に建立し、天文年間(1532~55年)に岩城家の所領となるまでが岩崎家の菩提寺であり、現別当の船尾山梵音寺が興されるまで存続したものと思われる。享保11年(1726年)の棟礼に海福山慈眼寺の名はあるが、50年後の安永7年(1778年)になると慈眼寺の名はないという。笛ヶ盛観音堂に如意輪観音を本尊とする三十三観音像が安置されたのは享保11年4月と伝えられている。観音は現在山を下り、本堂に祀られている。

・馬玉山 宝蔵寺 観音像

 のちのよは くもらぬちかへ ふとみえて またまのやまに つきぞなをてる

 JR湯本から泉駅に向かうトンネル寸前右の高台にある。永正15年(1518年)になる「磐城三十三観音縁起」に第14番所所馬玉山宝蔵寺と記されている聖観音を本尊とする観音堂がそれである。江戸中期に宝蔵寺は焼失したが観音堂は再建を繰り返し、馬玉の地名入りの御詠歌と共に今に遺る。



top2007-9.jpg
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
http://ihojin.blog99.fc2.com/tb.php/11-bd11164a

トラックバック

コメント

コメントの投稿

コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する