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出羽神社 2011年 1月号

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汲みてたのしみ神の恵みを 片寄義忠

 中神谷の出羽神社(旧郷社)は大物忌神を祭神とする神社である。由来を抄訳すると、約八百年前の鎌倉時代初期の正冶年間(1199~1200)、出羽国に所領を持つ佐藤信濃守信貫という人が承元元年(1207)7月、中神谷の座主館(通称館山)に移り来たりて社殿を営み、信仰厚い羽黒山権現を歡請したのが出羽神社の創建であるという。時代は下って鎌倉後期の徳治元年(1306)片寄の城主片寄義忠は西郷の城主と金澤口で戦ったが、特にこの日は炎天であった。由緒はいう「兵馬共に渇し酔うがごとく水を求めて巳まず。大将片寄義忠の馬も膝を屈して歩まず。義忠直ちに下馬し兜を脱ぎ、羽黒山権現をひたすら祈った。時にして清泉湧出。この水で承知を得た義忠は自ら号して駒清水とした。今に至るも存する。・・」と。神の加護を深く謝した義忠は、湧水の上の山(現在地)に社殿を築き遷座した。この時詠んだ歌が湧水池の辺に建立奉納されたと伝えられていたが、経年のため所在不明となっていた。それが明治末期に埋没されているのが見つかり。本殿域に移され、内藤露沾(1655~1733)の文学碑と共にある。「丸に堅二つ引」の家紋のある折れ目を接いだ古碑がそれである。泉源地には有志により昭和52年に新歌碑が建てられ、瑞籬も整備されている。
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