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泉消防組の腕用喞筒 2011年 2月号

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泉消防組の腕用喞筒
(小名浜・小名浜消防署)

 小名浜消防署玄関前に旧泉村で買入れた腕用喞筒と言われた明治時代の消火用手押しポンプ車が展示されている。その案内によると、明治41年に東京神田区鍋町で製作され、同年泉消防組一部(八木屋)に配置されていたものだという。ポンプ水槽の両側面に「泉村警防團 第一分團」。後部に「明治四拾一年(1908)新調。昭和15年・平成17年塗替」とある。当時、泉村の消防組織は組頭一名、小頭10名の一組4部制で、組頭以下組員数175人で編成されていた。活動の場は、村内は勿論、小名浜、渡辺村、植田村及び周辺であったが、装備は喞筒(手押しポンプ)6台、纏(まとい)2、梯子9、水桶71、鳶口58、刺又3の器具であった。明治42年(1909)2月、湯本村裏町地内に炬燵の不始末から住宅70戸を焼失させる火災が発生した。
この新調したばかりの新型ポンプもガタガタ道を渡辺、湯長谷村と走り通して湯本に出張、消火活動に就いたが、鎮火の声と共に流石の組員達も疲労困憊で全員がダウン。帰路はポンプ車と共に湯本駅から泉駅まで汽車に乗って帰って来たこともあったという。地元はもとより小名浜は古湊の20軒全焼の大火など近隣にも出動し、幾多の活動をしてきた強者がここに展示されている腕用喞筒であり、当市にはこの形のポンプ車が他に3台あるという。
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